ハチミツとクローバー
おすすめ度 ★★★★☆
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甘くて、ちょっと切ない。美大生たちの青春と片思いの物語。
「あげられるものなんて、心くらいしかないから…君に渡そうと思った。」
――竹本祐太(『ハチミツとクローバー』より)
「自分の一番好きな人が 自分の事を一番好きになってくれる たったそれっぽっちの条件なのに どうしてなの 永遠に揃わない気がする」
――山田あゆみ(『ハチミツとクローバー』より)
「親が子供に教えなければならないのは『転ばない方法』では無く むしろ 人間は転んでも何度だって立ち上がれるという事じゃないか!?」
――森田忍(『ハチミツとクローバー』より)
どんな話?
舞台は美術大学。6畳に台所3畳、おふろなしのアパートで、貧乏ながらも楽しく暮らす美大生の森田・真山・竹本の3人が、小さくて可憐な女の子・花本はぐみと出会うところから物語が始まります。
はぐみの登場で、それぞれの心が動き出します。片思い、すれ違い、そして自分は何をつくりたいのかという悩みが、笑いと切なさを交えて描かれる青春群像劇です。
恋の話であると同時に、「ものをつくる人たち」の話でもあるのが、この作品の大きな特徴です。
甘くて、ちょっと切ない美大の青春。
作品について
『ハチミツとクローバー』は、羽海野チカさんによる漫画作品です。2000年から2006年にかけて、複数の雑誌をまたいで連載され、単行本は全10巻で完結しています。
2003年に講談社漫画賞(少女部門)を受賞し、『このマンガがすごい!』のオンナ編では、2006年・2007年と2年連続で1位に選ばれました。累計発行部数は、2008年の時点で850万部を超えたと伝えられています。
同じ羽海野チカさんの作品に、将棋の世界を描く『3月のライオン』があります。
表紙で見る『ハチミツとクローバー』
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主な登場人物
- 竹本祐太:建築科の学生。物語の中心になる青年で、やがて自分を見つめ直す旅に出ます。
- 花本はぐみ:油絵科の学生。小柄で可憐な見た目をした、飛び抜けた才能の持ち主です。
- 真山巧:建築科の学生。建築デザイン事務所で働いています。
- 山田あゆみ:陶芸科の学生。真山に片思いをしています。
- 森田忍:彫刻科の学生。型にはまらない天才肌で、はぐみにひかれていきます。
- 原田理花:デザイン事務所を経営する女性。真山と深いかかわりがあります。
1〜3巻の流れ
1巻では、貧乏暮らしの美大生3人の毎日と、そこに現れたはぐみとの出会いが描かれます。この出会いが、全員の関係を変えていきます。
2巻の紹介文には、はぐみに対する竹本と森田の「不器用な恋」と、真山と山田の「すれ違いの恋」が語られています。悩み苦しみながらも、少しずつ成長していく姿が中心になります。
3巻では、なんとなく創作に打ち込めずにいるはぐみを、森田が心配します。けれどその行動は気持ちと裏腹で、そばにいる竹本の動きも気になる展開です。
見どころ
報われない片思いの切なさ
この物語では、思いが一方通行になる場面がたびたび描かれます。好きな人が自分を見てくれない苦しさを、笑いをはさみながらも真剣に描いているのが印象的です。
ものをつくる人たちの悩み
絵や彫刻、陶芸、建築。それぞれの分野で何をつくりたいのか、才能とは何かに悩む姿が描かれます。恋だけでなく、進路や将来への不安にも寄り添う物語です。
貧乏暮らしの楽しさ
お金がなくても、仲間といればなんとかなる。そんな学生時代ならではの空気が、物語全体にあたたかさをもたらしています。
片思いの気持ちが、じんわりしみる!
美術大学とは
美術大学は、絵画や彫刻、工芸、デザイン、建築など、ものをつくる力を学ぶ大学です。この作品の舞台の浜田山美術大学は架空の大学で、実在の美術大学をモデルにしているとされています。
作品では、専門的な技法を細かく解説するよりも、そこに通う若者たちの気持ちに重きが置かれています。美術の知識がなくても、物語に入りやすい作りです。
アニメ・メディア展開
テレビアニメは、フジテレビの「ノイタミナ」枠で放送されました。制作はJ.C.STAFFで、第1期が2005年4月から9月、第2期『ハチミツとクローバーII』が2006年6月から9月に放送されています。
2006年7月には実写映画が公開され、2008年にはフジテレビでテレビドラマも放送されました。
こんな疑問に答えます
何巻まで出ていますか?
単行本は全10巻で、すでに完結しています。一気に最後まで読み通せる長さです。
恋愛が中心の話ですか?
恋愛が大きな軸ですが、ものをつくる人たちの葛藤や、仲間との時間も同じくらい大切に描かれています。
アニメと漫画、どちらから見ればいいですか?
どちらからでも楽しめます。絵の雰囲気を味わいたいなら、まず原作の1巻を手に取ってみるのがおすすめです。
こんな人におすすめ
- 甘くて切ない青春群像劇が好きな人
- 美大やものづくりの世界に興味がある人
- 片思いの気持ちに共感できる人
- アニメや映画で気になっていて、原作を読んでみたい人
まとめ
『ハチミツとクローバー』は、美大生たちの片思いと成長を、あたたかく切なく描いた全10巻の青春群像劇です。読み終えたあと、自分の青春をふと思い出したくなる一冊です。
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